アロマジュール 香りのウェブマガジン  


バックナンバー



■ユダヤ教の香り「エトログ」(図1) ページ | 1 | 2 |

図1
図2
仮庵の祭りに使用される植物
図3

ユダヤ教について調べていますと以下のような内容に出会います。

ユダヤ人は信仰者を4種類の植物にたとえる。よくありがちなのは、ミルトス(香り高い花の一種)のような人々だ。ミルトスは香りはあるが実がならない。
そのように聖書のことばを知っていて信仰的な雰囲気を持ってはいるが、それを実行しない人のことである。
対して、実はなるが香りのないなつめやしのような人もよくない。彼らは行動はするが、聖書のことばに対する信仰がない人々だ。 人間的な「善行」だけで、神のことばに聞き従うという「愛」の伴わない人である。もちろん香りも実もない柳のような人々もいけない。
私たちは、エトログのように香りも実もある人でなければならない。
すなわち、神の律法を守るという「愛」に基づいて、実際に「善行」をする人である。

ユダヤ教では、エジプトからの脱出を常に忘れないためのお祭りとして、過越しの祭りと仮庵の祭りが執り行われています。
実は、エトログという柑橘系はその仮庵の祭りと関係があるそうなのです。
この仮庵の祭りにはレビ記に示されている四つの植物が欠かせないといいます(図2)。
ナツメヤシとヤナギは、はっきり明記してあるそうですが、「茂った木の枝の実」とあるのは、エトログのこととされているといいます。
エトログの語源はペルシャ語の「トロング」あるいはサンスクリットの「スランガ」で、 その意味は「美しく彩られた」で、この意味がレビ記のよい(美しい)木の実として選ばれたのではと想像されます。

エトログは学名Citrus medica、薬用柑橘種のひとつです。柑橘のことはシトラスともいいますが、シトロンも柑橘のことです。
不思議な形をしている仏手柑はその変種で先に知られていたので、丸い仏手柑と命名されたました。
エトログはインド原産であって、第二神殿時代の初期(BC520〜515年)すでにインドからギリシャ、中東にも到来していたといいます。
エジプトでも古くから知られていました。ハスモン王朝(BC167〜64年)の頃にはイスラエルの平野に多量に栽培されており、その頃の建物の装飾に彫られたり(カペナウムのシナゴーグの石かざり、2世紀)、イスラエルの古いコインにもルラーブ(本来は木の若い枝の意味であるが、仮庵の祭りに用いられるなつめやし、ミルトス、柳の若 い枝を束ねたものをさす)とエトログがデザインされてております。

エトログは果皮が厚く(図3)、果物としてはオレンジやグレープフルーツに太刀打ちできませんが、 果皮の香りがよいので、果皮を砂糖漬、蜂蜜漬に加工したり、精油をとったりクエン酸をとるのに用いるといいます。




 | PAGE TOP↑ |  NEXT→ |




| ホーム | お問い合わせ | プライバシーポリシー | 編集後記 |
copyright © 2005 mirapro,co. ltd. All Rights Reserved.